五輪のゴルフ会場となっている「霞ヶ関CC」が、オリンピック憲章に定めた男女平等に反するとして、IOCから是正を求められている問題で、すべての関係者が一斉に定款の改正を求めています。
 
 だとすれば、大相撲の殿堂「国技館」で、五輪の「ボクシング競技会場」になっていることについては、問題にならないのでしょうか。

 東京大会組織委員会のHPには、堂々と次のように掲載されています。
「国技館は、日本の国技である相撲の聖地です。会場がすり鉢状になっており、観客は四方から中央の競技を観戦することができます。過去にプロボクシングのタイトルマッチを開催した実績もある施設です。」

 しかし、国技館の土俵が女人禁制であることは、あまりにも有名であり、表彰式でも女性をのせないとしてきた場所です。さらに、土俵上の仮設リンクで、女性がプロレスやボクシングが許されたことは聞いたことがないでしょう。過去に開催したプロボクシングとは、男性のはずです。

 オリンピック競技のボクシング競技は、男性と女性の種目があることは言うまでもありません。日本相撲協会は、それを承知の上で、五輪会場として提供したのでしょうか。不可解ですね。

 今回のゴルフ会場は、正会員のみ男性限定になっている規約(定款の細目)があるだけで、五輪会場に相応しくないと一斉に批判を浴びていることと比べれば、競技が異なるとはいえ、仮設リンクを設置するリンクが女人禁制の土俵上だとすれば、IOCが容認するわけはないでしょう。

 もし、組織委員会が、すでにIOCに説明しおり了解済みであれば、ゴルフ会場の一部規約に、間髪入れず異論を発したIOCのほうが問題でしょう。

 逆に、国技館の女人禁制を説明していなかったとすれば、IOCがこれを知った途端に、憲章に反するとして即時に会場変更を求めることは明らかだと思いませんか。

 小池都知事と森会長が、国技館の件を承知していたのか、それとも、この女人禁制は問題ではないと確認済みなのでしょうか。見解を聞きたいと思いませんか。