「近代五輪は大改革すべき!」

2021年(令和3年)7月23日~8月8日までの17日間、東京都などで開催された第32回オリンピック競技大会は、コロナ感染問題で賛否両論がほぼ半々に分かれたものの、一応無事に終了しました。

終わってみれば、コロナ問題はほとんど影響がなかったように、日本選手の獲得メダル数で一喜一憂したマスコミを俯瞰的に眺めてみると、あの真っ二つに分かれた賛否両論は何だったのだろうか。

今回の「Tokyo五輪」を大成功だったと評価する「IOC役員」や「東京五輪関係者」を観察していると、将来の五輪大会の在り方を再検討する意見がどこからも出ていないことに、違和感を覚えます。

特に、個人的には、今でこそ近代五輪の大改革をすべきです。

【第1提言】「夏季五輪」と「冬季五輪」のバランスを改善すべき。

  現在の夏季五輪は、33競技(339種目)、平昌冬季五輪は7競技(102種目)ですが、このバランスを改善して、夏季種目を冬季に移せばいいことです。

地球温暖化が進む中で、「スキー」や「スケート」などの冬季種目は、室内化や人工雪会場で十分に開催が可能です。特に、2022年開催予定の「北京オリンピック」は、ほとんど競技用の降雪は期待できませんでした。最初から人工降雪で計画されていたのです。

また、本来は秋季・冬季競技である「マラソン」や「水泳」などの屋内競技は冬季でも開催可能なのであり、日本でも、すでに冬季競技であった「フルマラソン」の大会が札幌市で8月に開催されているのではないですか。

【第2提言】「五輪会場での広告をオープンにすべき」

オリンピックは古来からアマチュア規定があり広告表示は放送権料の関係等から厳禁でした。しかし、パラリンピックや国際サッカー連盟「FIFA」などは、広告収入が主要財源です。IOCも競技会場での広告表示を財源にして、開催都市の経費負担を軽減すべきです。

【第3提言】ゴルフやテニスなどの賞金プロ競技選手は、オリンピックへの参加意欲が極めて低いことは、テニスやゴルフ選手の出場を見れば、よくわかります。IOCはやむを得ず、サッカーに「年齢制限」を設けたり、7人制ラグビーを新競技として実施し始めていますが、国民の関心は低迷したままです。制限ルールを導入してまで、オリンピック競技として実施する必要がありません。

また、1927年に死去した近代五輪の創設者である「クーベルタン」は、遺言の残していますが、「もし輪廻というものが存在し、100年後に自分がこの世に戻ることができたら、私は自分が作ったものをすべて破壊する側に回る。」と書かれていると言われていますが、どう思いますか。